詐欺師あなどるべからず
先日の話。
時間は21時をすぎ、息子は2階の寝室で寝息をたてていた。
私は1階のリビングで疲れた体をほぐそうと愛用のストレッチポールで両肩周辺をゴリゴリほぐしていた。このおかげで巻肩がだいぶん改善されたのだ。
日常でいかに自分が前傾姿勢をとっているかがわかる瞬間だ。
その隣で実家の母はテレビを見ていたのだが、ふと思い出したように昼の出来事を話しはじめた。
母:「今日さ、保険会社の人から電話かかってきたのよ。○○会社っていってたかな?最近お願いした会社と名前が同じような感じでね、話を聞いていたのよ。」
母は基本的に自宅電話にかかってきた訪問系の電話は瞬殺で切る。
お世辞でも感じがいいとは言えず、電話係さんから恨まれるのではないかとヒヤヒヤしながら聞いている。
そんな母が話を聞いたのは、聞いたことがあるような保険会社だったからだろう。
母:「保険会社の人が、“最近災害が多くて、屋根の修理とか保険が降りるのを知らない方が多いからお知らせの電話なんです”っていうのよ。“お宅の保険はどうなっていますか?保険証書はどうなっていますか?担当の者が後程連絡するので保険証書を準備しておいてください”っていって一回電話が切れたの。」
私は黙って話を聞いていた。
母:「30分ぐらいしてね、また別の人が電話がかかってきて、“家の修理する箇所を点検したいから都合のいい日にちを教えてください”っていうの。修理ができるって・・。うちはこのまえカーポートが壊れて修理したばかりだから、修理するとこなんてありません!って言ってやったわ!!」
私は最後まで黙って話を聞いていた。
そして言った。
「お母さん、それ詐欺だよ!!」
母は、詐欺じゃないと言っはったが、父のいない場で私だけに話したところを見ると気にかかることがあったのだろう。
母が話がすぐに電話を切らなかったわけ
母曰く、保険会社と名乗った者は“商品を売る”という影は全く見せず、“あくまで親切”を貫いたらしい。
普段は固い防御力をもつ母もこの“親切心”に簡単に防御力を失ったのだろう。
幸い、そのあとの電話が“商品を売りつけようとする影”をみせはじめたため、母は本来の防御力を復活させたのだが、これが“親切心モード”でこられていたら、我が家も危険だった。
よくよく考えてみれば、保険会社が毎度こんなことをしていたら潰れてしまうじゃないか。
死んだ祖母が“ただより高いものはない”と言っていたが、本当にその通りだ。
詐欺かどうかは紙一重
結局今回のことは途中で中断したので、詐欺かどうかは定かではないが、怪しさは120%だった。初めの電話相手の電話番号でもわかれば詳しく調べられるのかもしれないが・・。
詐欺師に多額のお金をだまし取られた人がいるが、今回のように親切心やお得感をつつくような作戦にやられたのかもしれない。
職場でこの話をすると、意外にも「うちも実家の母が訪問販売で多額の修理費を請求されたのよ」とかいう話をきいた。
悔しいけど、被害者はいるのだ。
私も親切心とかお得感に心揺さぶられる人間だから人のことは言ってられないのだけど。
ストレッチポールは神アイテム!
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